タイの東北地方であるイサーンは、
稲作が主たる生業で、
タイの人口の3分の1をイサーンが占める。
広大な農村地帯には野菜やハーブ、
香辛料など新鮮で豊富な食材が育っている。
それらの食材はイサーン料理には、
欠かせない付け合わせとして必ず出される。
イサーン地方には海がない。
たんぱく源は雄大なメコン川で捕れる魚貝類、
または、沼や池で捕れる小魚やエビ、
田んぼで獲れる巻貝(タニシの仲間)や蟹など、
自然の中で獲れるものを焼いたり蒸したり、
または塩漬けにして保存して食べている。
イサーン地方は虫や昆虫を食べる習慣がある。
田んぼにいるタガメやゲンゴロウやヤゴ、
光に集まるカナブンやカミキリ、
木にいるセミや蟻や幼虫類など
すべてが貴重なたんぱく源である。
稲刈りの後にはバッタやイナゴが獲れる。
日本でもイナゴは食べられている。
稲作が主な仕事で共同で作業をする。
昼食はみんなで集まりゴザを引き、
持ち寄った食材を並べる。
蒸した長粒米のもち米(カオニャオ)を主食として、
手際よく青パパイヤサラダ(ソムタム)を作る。
田んぼで獲れた小魚や蟹など即席で料理され食卓に並ぶ。
イサーンの食事スタイルは、
おかずが2~3品でもち米(カオニャオ)と
一緒に手で摘まみながら食べる。
付け合わせに出された野菜やハーブなど、
そのまま生でかじりつく。
いかにも原始的な光景だが食の原点はここにある。
日本でも寿司を食べるとき、
箸で食べるより手で食べる方が美味しい。
フライドチキンも手で食べるのが当たり前、
箸を使う方が珍しい(笑)
物を手で食べる習慣は我々日本人の中にも、
太古の昔から受け継がれている。
私はイサーンの奥様の実家である、
サコンナコーンに滞在しているときは、
なるべく手で食べている。
その土地の物をその土地の味でご馳走になっている。
しかし、虫や昆虫を食べる事が出来ない(涙)
蟻とありの卵は食べてみたが以外に美味しい。
いずれ、食べざる負えない時が来ると思う。
「郷に入っては郷に従え」
頑張ろう!