初めてのタイ(友達編)カンチャナブリー2

 

カンチャナブリー3日目

 

 

前日タム・クラセ―まで列車で行きアルヒル桟道橋を歩い
てきた。

 

今日はバイクをレンタルしてエラワンの滝までツーリング
の予定である。

Kとは昔から一緒にオフロードバイクに乗っていたのでバイ
クの運転は問題ない。

 

朝6時頃に起きて顔を洗おうと洗面所に向かった。

 

すると、Kが起きていて

「ごめん、今日は自分はホテルにいるから」と言い出した。

 

「えっ、何で?」

と聞き返したら私に右足を見せてきた。

 

足首周りが太もものように腫れている。
そうです、このKは贅沢病を持っているのです。

 

よりによってこのタイミングで「痛風」が再発してしまった。

 

 

 

Kは万が一を考えて痛み止めを持ってきていた。

 

しかし、前日の夜中あたりから痛み出した模様で痛み止め
は残りあと僅か。

よく考えて見ればタイに来てから毎日のようにビールを浴び
るほど飲んで美味しいものをバクバク食べていた。

 

痛風持ちには御法度のプリン体を毎日欠かさず補給してい
たわけで、逆に考えればならない方がおかしい。

問題はこれからの事、タイの滞在はあと6日残っている。

 

病院に連れて行かなければならないのか、最悪の場合、日
本に帰らなければならないのか色々考える。

 

しかし、当の本人はケロッとしていて「氷で冷やしていれ
ば治るから、俺にかまわないで二人で楽しんできて」との
んきな事を言っている。

 

とりあえずホテルの近くにセブンイレブンがあるので氷を
大量に買って来た。

 

嫁さんと話し合いながらこれからを考えた。

どうすれば良いのか?

 

足が痛くては自由に歩くことも出来ない、まして観光を楽
しむことも出来ないだろう。

かと言って一人で日本に帰れないし、タイの病院で診ても
らうにしても治療が出来ないので痛み止めをもらうだけ。

 

Kと話してみると「俺は大丈夫だから、心配しないで」と
いうが心配しないわけにはいかない。
このまま部屋の中でじっと過ごすのもつらい。

 

今日の予定はキャンセルして、私と嫁さんとで午前中だけ
出かける事にした。

ソンテゥに乗り込んで戦場に架ける橋を目指した。

心残りであるがひと時を嫁さんと過ごした。

 

 

 

帰りに氷と食料を仕入れて3人で部屋で昼食をとった。

Kの足は冷やしているかぎり楽らしい。

 

カンチャナブリーも今夜が最後、明日はアユタヤに向かう
予定であるがはたして大丈夫だろうか?

最後の夜は不安を抱えながら部屋で静かに過ぎて行った。

 

翌日、カンチャナブリーのバスターミナルへ向かうためト
ゥクトゥクをチャーターした。

 

やはり、Kは自力で歩けない。

右足が痛くて地面に着けない。

 

これでは、アユタヤに行っても見て廻る事が出来ない。

トゥクトゥクの運転手に頼んで松葉杖を探してもらった。

 

薬局に置いてあった。

殆んど日本製と変わらない、

サイズをKに確認してもらい購入した。

少しは自力?で歩けるようになった。

 

 

カンチャナブリーのバスターミナルからアユタヤ行きの
バスに乗り込んだ。

周りのタイの人が心配そうにKを見ていた(小笑)

 

 

 

いよいよ終盤、タイの旅も残すはアユタヤに2泊とパタヤ
に3泊、私と嫁さんと松葉杖のKとのアユタヤの旅が始ま
ろうとしていた。


初めてのタイ(友達編)カンチャナブリ

 

 

カンチャナブリーに無事到着、
本日の宿は事前に予約していた「サムスハウス」

トリプルで用意してもらったファミリールームは快適に過ご
せそうだ。
基本は朝食のみでとてもリーズナブル。

 

クウェー川通りをぶらぶらしながら軽く食事をして、その日
は宿でくつろいだ。

 

翌日、アルヒル桟道橋に行く為にカンチャナブリーの駅まで
歩いて行く。
タムクラセー駅が目的地、10時台の列車があったので、帰り
の時刻を調べて列車を待った。

 

1日数本しか復路が無い。

 

まだ時間があるので駅前食堂で遅めの朝食。
私は焼き魚定食スタイルでナマズ焼きとライスと野菜スープ
を頼んだ。

 

タイのナマズは意外に美味しい。

日本で食べる「ほっけ」に似ていて脂も乗っている。
私の大好物である。

 

Kは卵焼きと鶏焼きとライスに同じ野菜スープ。美味しそう
に食べていた。

 

 

 

10時頃に列車が現れた。

しかし、ホームから離れた場所に止まった。

 

すると嫁さんから「乗るよ」と言われ線路を歩いて行って乗
り込んだ。

 

いかにもタイらしい(笑)

 

中に入ると外国人は別の車両と言われ外国人専用車両に移った。

 

 

列車が動き出した。
と思ったらすぐに止まりバックしていく。

 

他の車両と連結していた。

間もなく動き出し車掌から切符を購入、薄い紙の切符にパチ
ンと穴をあける、昔の日本を思い出した。

 

このローカル感がたまらない(笑)

 

泰緬鉄道で行くアルヒル桟道橋の旅が始まった。

次に止まった駅は戦場に架ける橋で有名なクウェー川鉄橋駅。

 

ここは次回ゆっくり見る予定、クウェー川鉄橋をゆっくりと
渡る。

観光客が一斉にシャッターを切る。

列車にぶつかりそうな距離で撮影している。

 

避難スペースはあるけれど、日本では考えられない野放し
状態、これもタイらしい(小笑)

 

 

しばらく景色を楽しみながら列車の旅を楽しんだ。

 

少しずつ尖った山が見え始めた。

クウェー川沿いを列車が進む、すると列車すれすれに垂直にそ
びえ立つ手で削られた岩肌が見える。

 

第二次世界大戦の爪痕、捕虜により線路を通すために手で削ら
れた「チョンカイの切り通し」

列車は徐行する訳でもなくあっという間に通り過ぎる。

 

シャッターチャンスを逃してしまった。

 

間もなく列車がスピードダウン、最徐行で木で造られた桟道
橋を渡り始めた。

車窓からの眺めは圧巻である。

 

Kは子供のようにはしゃいでいる(笑)

 

 

そして列車はホームへとゆっくり近づいて行く。

今回の目的地のタム・クラセ―駅に到着した。

 

 

桟道橋を渡る手前にクラサエ洞窟あり、中には金色に輝く仏
像が祀られている。

私達も旅の安全を祈願した。

 

 

私の嫁さんは高所恐怖症らしい、私がリードしながらゆっく
りと桟道橋歩く。

戦時中、よくここまで造ったものだと感心しながら歩いた。

 

3人で景色など楽しみながら桟道橋を渡り、帰りは下道(迂
回路)で戻ってきた。

クウェー川では水上バイクが気持ちよさそうに駆けている。

 

 

駅までの道端には出店が並んでいる。

 

喉が渇いたのでココナッツジュースでのどを潤す。

Kは思い出にとTシャツを買っていた。

 

私の嫁が心配して店員に何か話していた。

 

タイの観光地では殆んど外国人価格が存在している。

そのため事前交渉して安く買える場合がある。

 

今回もKは当たり前に買おうとしていた。

私の嫁さんが値切ってくれた。

 

 

帰りの列車がホームに入ってきた。

カンチャナブリーまで余韻を楽しみながら列車に揺られていく。

戦場に架ける橋では相変わらず観光客が線路を占領していた。

汽笛を鳴らしてもなかなか避けようとしない。

 

流石の運転手もブチ切れた様子、列車を止めて汽笛を「これ
でもか!」というくらい鳴らしていた(大笑)

 

 

少し遅めの昼食をクウェー川通りの食堂で食べた。

まずはビールで乾杯、乾いた喉にしみわたる。

 

明日の予定などを話しながらタイ料理を楽しんだ。

 

 

明日の予定はバイクをレンタルして、エラワンの滝に行く予
定である。

 

しかし、ここで大事件が起きた。

 


スリル感最高!泰緬鉄道で行くアルヒル桟道橋

 

 

カンチャナブリーの観光の目玉は
「戦場に架ける橋」が有名だが、
ほかにも見どころは沢山ある。

 

エラワンの滝やサイヨークノイ滝、

アルヒル桟道橋やチョンカイの切り通し、

旧日本兵が掘り当てたヒンダート温泉など、

観光客を惹きつける魅力の場所が多い。

 

 

その中でもアルヒル桟道橋へ、

泰緬鉄道に乗りのんびりと行ってみることにした。

 

泰緬鉄道の始発駅はバンコク郊外の、

トンブリー駅からミャンマーの国境近くの、

ナムトック駅まで約180㎞、
所要時間は5時間ほどである。

 

 

一日2往復しており、
1等、2等、3等と違う列車が運行している。

週末は臨時列車が用意され蒸気機関車が走る。

 

 

トンブリー・ナコンパトム・カンチャナブリー・クウェー川鉄橋・

ターキレン・タムクラセー・ナムトックと各駅がある。

 

私はカンチャナブリー駅から乗って、

タムクラセー駅まで行く事にした。

 

 

時刻を調べると10時25分発があった。

 

まだ、時間があるので駅前の食堂で遅めの朝食、

駅前広場は夕方にならないと屋台が出ないらしい。

 

 

10時頃駅に行ってみると車輌が入っていた。

 

駅で切符を買いホームへ出てみると、

ホームから離れて車輌が止まっている。

 

ホームから線路に降りてデッキを登り列車に乗る。

この何とも言えないローカルらしさが好きだ。

 

 

中に入ると、観光客と一般客が分かれている。

所要時間は1時間15分、
運賃は外国人100バーツ(340円)

 

10時25分「プゥオーン」と汽笛が鳴り列車が動き出す。

 

さぁ、いよいよ出発だ
・・・・と思ったらガクンと止まった。

するとバックしていく
あれ?
どうやらバンコクから来た列車と連結するらしい。

 

 

ガシャッと連結され10時40分に再度出発。

まもなく、クウェー川鉄橋駅に到着。

 

 

ものすごい観光客、
あっという間に列車は満席状態。

 

戦場に架ける橋をゆっくり進みながら
次の駅ターキレンへ向かう。

山並みや田園風景を望みながらゆっくりと列車は走る。

 

ターキレン駅到着、間もなく動き出す。

左手にクウェー川を見ながら、
のどかな景色を楽しんでいた。

 

 

すると、突然岩盤が近づいてきた。

 

知らずに顔を出してたら間違いなく、

血だらけになるくらいの
すれすれの距離に岩肌が削られている。

 

 

そこを何事もないように列車は通過していく。

間もなくして、列車がスローダウン。

右側の岩肌すれすれに通過していく。

 

そして、有名なアルヒル桟道橋へと差し掛かる。

 

   

 

 

観光客から歓声があがる、
私も思わず声を出す。

 

車速は5㎞くらいでゆっくりと渡っていく。

 

クウェー川に沿って岩壁すれすれに作られた

全長300mのS字カーブの木造橋。

 

 

旧日本軍の指揮で苦労して敷設した難所、
断崖絶壁に沿わせるように木橋が建設された。

 

ビューポイントが沢山あり、
無我夢中でシャッターを切る。

 

タムクラセー駅に到着、
列車が完全に止まらないうちに客がデッキから飛び降りてくる。

 

 

駅から桟道橋までお土産屋の中を歩いて行き、

今度は桟道橋を歩いてみる事にした。

 

 

桟道橋の降り口の向かい側の

岩壁に洞窟を掘って仏像が祀られている。

 

 

クラサエ洞窟といい、

旧日本軍の捕虜や現地労働者たちの宿泊施設だった。

中に入り、靴を脱いで帽子を取り参拝した。

 

このアルヒル桟道橋は線路の上を歩いて行くことも、

下に降りて歩道を歩いて行くこともできる。

 

 

私の奥様に「どっちにする」と聞くと、
「頑張って線路を歩いてみる」と返ってきた。

どうやら高所恐怖症らしい。

 

   

 

私は恐る恐る歩いてくる奥様を、
写真を撮りながら誘導していく。

 

 

帰りは下に降りて歩道を帰ってきた。
下から見る桟道橋は、圧巻である。

 

 

  

 

よくぞ、ここまで作ったものだと感心する。

 

歴史をたどると、
私も日本人なので心苦しい所はあるが、

悲しい歴史遺産の一つであることには間違いない。

 


「戦場に架ける橋」で列車が止まった

 

 

タイ西部の町カンチャナブリー

この町にクウェー・ヤイ川が流れている。

澄んだきれいな川だ。

 

このクウェー川に、
「戦場に架ける橋」で有名なクウェー川鉄橋がある。

 

映画により一躍有名になり観光名所となっている。

 

鉄橋手前は「クウェー川鉄橋駅」があり、
駅前には、ホテルや食事の店やお土産屋が立ち並び、

観光客で賑わっている。

 

 

1日3往復しかしないローカル線は、
バンコクのトンブリー駅から、

ミャンマー国境近くのナムトック駅までの

210㎞を結んでいて泰緬鉄道と呼ばれている。

 

 

第二次世界大戦中、
日本の物資を運ぶために連合軍の捕虜や

現地労働者に過酷な労働を強要して、

ジャングルを切り開いて作った鉄道である。

 

数万人の尊い命が犠牲になり

「死の鉄道」

とも呼ばれている。

 

 

日本人の私としては、
少し心が痛む場所でもある。

 

このクウェー川鉄橋は、
歩いて渡る事が出来る。

 

 

両端の所々に退避場所を設けていて、

列車が来た時に退避できる。

 

私も奥様とのんびり
写真を撮りながら対岸へと歩いてみた。

 

階段を降りると、
戦時中の指令本部を再現したような所に

何故かゼロ戦が置いてある。

 

 

といってもレプリカで、

国旗もタイに変えられている。

 

その奥に大音量で、

スピーカーから音楽を流している

 

数件のお土産屋が並んでいる。

 

私は川辺に腰を下ろして

きれいなクウェー川を眺めながらたたずんでいると、

列車がやってきた。

 

 

 

上りの列車でバンコク方面に向かっている。

 

鉄橋を渡る前に一時停止する。

安全を確認してから汽笛を鳴らして動き出す。

 

もちろん最徐行で、

運転士も鉄橋の上を歩いている観光客に

注意を注ぎながら進んでいく。

 

最近はインスタ映えを狙って、

列車の正面ギリギリまで退けようとしない。

 

 

列車も何度も警告の汽笛を鳴らし近づいて行くが、
数名の観光客が立ちはだかっている。

 

次の瞬間、止まってしまった

 

2~3分止まっていただろうか?

 

運転士は窓から体を乗り出して怒鳴っている。

 

乗客たちも窓から身を乗り出しブーイングの嵐。

 

 

私も一部始終見ていたが、
自撮りしているため列車に対して背中を向け

一人が終わればまた一人ときりがない、
ぶつかる寸前まで平気で撮影している。

 

 

困ったものだ・・・・

 

再び、列車が動き出す。

 

頭にきたのか汽笛を何回も鳴らしながら、
クウェー川鉄橋駅へと向かっていった。

 

くれぐれも常識の範囲内で行動しましょう。

 


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