冬の銀山温泉「瀧見館」


 

 

NHK連続テレビ小説「おしん」の舞台にもなり、
全国的に有名になった銀山温泉。

 

特に冬の雪景色の銀山温泉は情緒たっぷりで、
タイムスリップしたかのような

大正ロマンあふれる景観が印象的だ。

 

 

奥州街道から12㎞も奥に入った山間部にあり、

世間とは遮断された地域。

 

 

銀山温泉の由来は江戸時代初期に、

この地で栄えた大銀山「延沢銀山」で働いていた工夫が、

銀山川の中に温泉が湧いているのを発見して

「銀山温泉」と名付けられた。

 

銀山が閉山した後は湯治場として賑わった。

 

 

大正2年(1913年)に、

銀山川の大洪水により温泉街は壊滅した。

 

昭和元年(1926年)に有志の協力のもと、

ボーリングをして高温多量の湯が沸きだし、

洋風の3~4階の木造建築で旅館が建て直された。

 

当時の街並みを残すため、

昭和61年(1986年)に「銀山温泉家並保存条例」が制定され、

伝統的な風情ある景観を残すために努めている。

 

 

旅館街入り口に白銀橋があり

銀山川の左側を歩いて行くと和楽足湯(わらしゆ)がある。

川沿いに作られた足湯で無料で利用できる。

 

 

 

各旅館と同じ源泉を利用していて、

湧き出てくるお湯はとても熱い。

 

足湯に流れてくる頃には適温になり気持ちが良い。

 

温泉街の最も奥に落差22メートルの白銀の滝がある。

 

 

滝の周辺には銀の鉱山跡や洞窟や滝の不動尊があるが、

冬の間は積雪のため閉鎖されている。

 

 

今回はその滝より、

更に奥に上ったところに佇む瀧見館を訪れた。

 

 

 

行き方は温泉街入り口から右上に上る道路があり、

道なりに進んでいくと駐車場に出る。

 

本館側にも駐車場があるが台数が限られているので、

この第二駐車場を利用した方が無難である。

 

 

徒歩でゆっくり登っても5分とかからない。

 

入り口の黒く重い扉を手動で開けると、

広い玄関が目の前に現れる。

 

 

靴を下駄箱に入れ自動ドアを進んでいくと、

正面のフロントに感じの良いおじさんが、

元気よく「いらっしゃいませ」と迎えてくれる。

 

 

 

 

日帰り入浴は午前11時から午後2時まで、

私達は11時前に到着したにもかかわらず

親切に受け入れてくれた。

 

日帰り入浴は1.000円

二人分支払い、

温泉の場所の説明を受け温泉場へ向かう。

まだ、誰もいない。

 

少しの間、銀山温泉を独り占めさせてもらった。

 

 

 

 

無色透明だが、

ほんのり硫黄臭漂う肌触りの良いやさしいお湯。

 

内湯の温度は43度くらいでこの寒い時期には丁度よい。

 

一方、露天風呂は

外気が冷たいため多少温度は低めである。

 

 

 

 

湯口近くで雪景色を見ながら自然の恵みをいただく。

時を忘れこのまま寝てしまいそうな心地よさ。

 

冬の温泉は特に体に染み入る。

体の芯まで温めてくれる。

 

 

 

 

実際、温泉から出た後に

次から次へと汗が噴き出してくる。

 

帰り際フロントのおじさんに、

「今度は是非泊まりに来てください」と言われた。

 

思わず「はい、今度はゆっくり泊まりに来ます」と・・・・

 

 

 

以前、銀山温泉は有名になりすぎて、

接客が悪かったし値段も高かった。

 

まして、日帰り入浴は無かった。

 

門前払いされた苦い経験があり、

二度と行きたくないと思っていた。

 

今では日帰り入浴が当たり前だが、

今回の瀧見館は、

また来たくなる感じの良い温泉宿であった。

 

 

 


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