還暦からの再始動 ~タイの田舎暮らしに向かって~


 

還暦にもなれば、

当然老後問題を考えてしまう。

 

 

今現在老後のために必要な資金は、

約3千万円と言われているが私には無理である。

 

正直住みにくくなってきている日本、
人と人との付き合いも180度変わってきた。

 

 

 

子供が親を殺したり、

長年寄り添ってきたパートナーを殺したり、

兄弟を殺したり、
お金のために騙したり騙されたり・・・

 

いつの頃から、

日本はこのように変わってしまったのだろうか?

 

タイの田舎

 

タイの東北地方にサコンナコーンという街がある。

 

田舎といっても、

生活に必要な施設や病院や空港などがあり、
生活していく中での不便さは感じない。

 

 

 

 

物価も年々上昇しているが、

まだ日本の3分の1程度である。

 

日本での年金受給額で十分生活できる。

 

治安も悪くはないが、

泥棒には用心しなければならない。

 

生活レベルが低い人は人の物を勝手に盗み、
お金に換えたり自分の家で使ったり食べたりと癖が悪い。

 

 

 

私の奥様の実家から少し裏側に、

車で5分くらいの場所に広大な土地がある。

 

野球場がすっぽり入るくらいに広い。

 

昔は田んぼで使用していたらしいが、

今は草が生い茂るただの空き地になっている。

 

ここにため池がありナマズを養殖していた。

 

私が遊びに訪れた時親戚の人たちが、

ナマズをご馳走しようとため池まで行き、

投網を使いナマズを取ろうとしたが網に入っていない。

 

「あれっ?」

 

今度はパンツ一丁になり足を使って探す。

 

 

私も手伝った。

ため池の端から追い込んで、

最後に投網の中に入れた。

3匹しか入っていなかった。

話では30匹くらい養殖していたらしい。

 

しかしタイの人は、

「誰が盗んだ」「警察に届ける」にはならない。

「しょうがないな」で終わる。

 

近所付き合いが盛んなこの街の、

独特な阿吽の呼吸なのだろう。

 

私自身感じる物があった。

奥様の土地に土を盛った時も土泥棒にあった。

 

その後土地回りをフェンスで囲い、

車が入れないようにした。

 

このように、

自分の身は自分で守らなければならない。

しかし私はこの街が好きである。

 

 

 

のんびりと流れる時間、

最高にきれいな夕焼け、

温厚な人たち、豊富な食材、

頼れる親戚など・・・

 

一番の安心は、

奥様の生まれ故郷でみんな知っている事。

 

 


 

 

私はタイ語を話せないが、

挨拶や単語は少しはわかる。

 

言葉の心配はあまりしていないし、

今のところ何とかなっている。

 

その時に考えようスタイルだ。

 

 

 

土地はあるが・・・

 

サコンナコーンのムアンの郡役場で

奥様名義で土地の登記をした。

 

 

 

奥様の母親が亡くなり遺産相続で、

広大な土地を兄弟達で分け合った。

 

奥様の土地も広い、

サッカー場が2つは作れる。

 

 

 

当然行く行くは、

この土地に住むことになるのだが家はまだない。

 

宝くじでも当たれば、

すぐにでもタイに行き家を建てるのだが、

今のところ当たらない。

 

まとまったお金がない。

 

理想は、

コツコツとログハウス風に作りたいが、

まずは先立つものがない事には話にならない。

 

 

トレーラーハウスや

レンタルハウスなどタイは充実している。

 

私と奥様二人だけが生活するので

そんな広い家はいらない。

 

トレーラーハウスを二つ並べて片方は寝室、

もう片方はリビングで十分。

 

そこにオープンデッキを作って、

バーベキューしたり、くつろいだり、

スコール対策も考えなければならない。

 

 

余っている土地に田んぼを作り日本の米を育てる。

 

日本米はタイでは高級米として、

日本食レストランやすし屋に売れる。

 

 

畑も作り、

奥様の好きな野菜や草花を作ってもらう。

 

真ん中ほどにため池を作り、

田んぼや畑の水の確保と魚の養殖も行う。

 

米、野菜、魚、これらは、自給自足が出来そうだ。

 

 

 

電気はソーラーパネルで太陽光を使いたいが、

それだけでは住所が登記できないらしい。

 

国の電気を引いてからでないと、

住所登録はできないと奥様に言われた。

 

親戚に電気屋がいるのでその時が来たら頼める。

 

水道は国にお願いして、

水道管を引いてもらう事になる。

 

別に井戸を掘る予定もある。

 

タイの水道水は生で飲めない、

必ず煮沸消毒してからでないとお腹をこわしてしまう。

 

水はどこにでも売っているし安い。

 

最近はレンタルのミネラルウォーターサーバーを、

利用する人が増えてきた。

 

土地は親戚に管理してもらっていて、

何かあればすぐに奥様へライン連絡が入る。

 

 

 

なぜ老後はタイなのか

 

今のタイ奥様と知り合うまで、

タイのタの字も知らなかったし、
タイで暮らそうなんて考えもしなかった。

 

旅行でタイに行きたいとも思っていなかった。

 

 

タイの女性と知り合うと、

自然とタイが入ってくるし、

付き合う友達もタイ人が増える。

 

一緒にご飯を食べるのもタイ料理がメインになっていく。

 

 

 

結婚すると増々タイが身近になり、

タイ語を勉強したり、

タイの歴史を学んだり、
タイのドラマや映画をパソコンで見たりと、

生活の一部になってきた。

 

 

初めてタイの奥様の実家に行ったときから、

私の人生観が激変した。

 

ただの旅行であれば、

楽しい思い出に終わったかもしれない。

 

奥様の実家に3週間滞在して、

その土地の人たちや生活、

街の様子や習慣など旅行では味わえない事を経験した。

 

 

 

 

 

何度かタイへ訪れていく中で、

最近では妙な安堵感が沸き、

生き生きしている自分に気づいた。

 

すべてが私に合っている、

食べ物や生活スタイルなど・・・

不便さもあるが、

不便を楽しむのも私は好きである。

 

もともと生まれてから今まで、

生きていくために

最低限必要な物があれば何とかなってきた。

 

幸い生まれ持った健康な体だけが私の財産である。

 

 

 

慌ただしい日常から、

のんびり時間が過ぎていく日々へ。

 

生活のために生きていくのなら、

生きながら自然の中でゆっくり生活を満喫したい。

 

そんな願望をかなえてくれる場所が、

タイのサコンナコーン

 

 

年中通して温暖な気候、

もちろん季節により変わる。

 

暑季、雨季、乾季とあるが日本の冬の寒さはない。

後、何年生きられるのか?

 

 

 

 

 

人生の半分以上をこの日本で過ごしてきたが、
残りの人生は異国の地で全う出来れば幸せに思う。

 

一日も早く、

タイに行きたいがまだ準備の段階。

 

移住に向けての問題は山ほどあるが、

これから一つずつ片付けて行かなければならない。

 

 


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