日本の焼きそばと言えば、
どこにでも売られているし縁日の屋台の定番メニューでもある。
種類も豊富で、ソース焼きそば、塩焼きそば、
あんかけ焼きそば、かた焼きそばなど色々と売られている。
ところがタイでは、
日本の焼きそばの名前は知っているが
実際食べたことがない人達が多い。
タイでも日本の焼きそばが売られているが、
日本食専門店でなければ本当の焼きそばを食べる事が出来ない。
ほかでも屋台などで、
タイ人が作っている見様見真似のなんちゃって焼きそばがあるが
味も違うし具材も違う。
看板には「日本の焼きそば」と書いてあり、
高い値段で売られている。
余談だが暖簾には「居酒屋」と日本語で書いてある???
流石、タイである。
思わず笑ってしまった。
私の焼きそばは、
10代の頃アルバイトしていたたこ焼き屋で教えてもらった、
昔ながらのソース焼きそばである。
当時一パック300円で具材の中に、
たこも入っていた人気メニューの一つだった。
私が初めてタイに行ったときに、
実家のあるサコーンナコンで焼きそばのリクエストがあり、
急遽作る羽目になってしまった。
奥様もキャンプやバーベキューで、
私の焼きそばを食べているのでみんなに自慢している。
早速食材の買い出しへと、
バイクを借りて奥様と二人乗りで出かけた。
近くにロータスというショッピングモールがあるので
寄ってみたがもやしだけがない。
ほかの食材はすべて調達できた。
肉はブロックで売られていて面倒だったのでベーコンにした。
もやしを求めBIG-Cにも行ったみたが置いてない。
最後の手段で市場に寄って見た。
すると大きな袋に入ったもやしがあったが
全然白くないし元気がないもやしだった。
店員は「水に入れると元気になるよ」
と言っているが信用できない。
しかし、ほかに売っている保証がないので仕方なく買った。
もやしがないと本来の焼きそばが作れない。
実家に戻るなりすぐにバケツに水を汲みもやしを入れておいた。
その間、仕込みの準備。
中華包丁とまな板をかり、
中華鍋で今から10人前の焼きそばを作る。
キャベツを切り、
ベーコンをカットして中華鍋に油を注ぐ。
奥様は先ほどのもやしの選別をしてくれていて、
半分以上が使えない粗悪品だった・・( ノД`)シクシク…
ジューと音を立てベーコンが炒められる。
続けてキャベツ、もやしを投入する。
すぐに中華麺を入れ野菜の水分で蒸すように混ぜ合わせる。
ほど良くなじんだところにソースをかける。
ソースは中濃とウースターを、
半分づつ混ぜたもので緬に絡んでいく。
すぐに火を止めまずは5人前が出来た。
続けてもう5人前を作る。
仕上げに青のりをふりかけ、
紅ショウガを皿の脇に少しだけのせ完成した。
奥様の通訳で「これが日本のソース焼きそばです」と
言ってもらい試食が始まる。
箸で少しつまみ、恐る恐る口の中に入れる。
次の瞬間「アローイ」(美味しい)と一言、
みんなが早い物勝ちの勢いで食べ始めた。
みんながみんな口々に、
美味しいと言ってくれ作った私も大満足である。
あっという間に完食してしまった。
日本のソース焼きそばはタイ人もうなずく旨さだった。
PS
タイで有名なショッピングモールの、
ロータスやBIG-Cでは日本の調味料がほとんど売られている。
その他、海苔やみそやインスタントラーメンなど、
日本の食品メーカーの物のほとんどが置いてある。