タイの宿泊施設は何処でも、
ドリアンの持ち込みは禁止になっていて、
違反すると罰金が課せられる。
と言っても、
宿独自のルールなため金額も宿によって違う。
1000バーツ(3.400円)のところもあれば、
3000バーツ(約1万円)のところもある。
タイのホテルや公共施設、
交通機関はすべてが持ち込み禁止と唱っている。
が、中華系のドリアン愛好家は、
注意書きが解らずに平気で持ち込もうとして、
事前に没収される事もしばしば。
スタッフと大声で、
言い争っているシーンを何度か目撃した。
手にはあの重いドリアンを、
2~3個ぶら下げている(笑)
そのドリアンなのだが実は栄養価が高く、
見た目と臭いからは想像できないくらいに
ミネラルが豊富である。
マグネシウム、リン、銅などの、
体の機能を維持するミネラルと、
エネルギー変換に必要なビタミンB1、
細胞の再生を促進するビタミンB2が多く含まれる。
貧血予防や血行促進の効能があり、
また興奮作用もあるため、
アルコールとの併用は要注意だ。
ドリアンを食べながら
アルコールを体内に入れると、
体の中で急激に醗酵して膨張する。
一歩間違えば呼吸困難に陥り、
意識がもうろうとして死に至ることもある。
食べすぎも急激に体の中を燃やすため、
注意が必要である。
しかし、あのクリーミーな味わいは癖になる。
そのため「悪魔のフルーツ」
「禁断のフルーツ」などと呼ばれている。
好きな人には果実の王様や、
フルーツの王様と言われるがあの独特の臭いは、
何とも受け入れ難いフルーツでもある。
以前、奥様がドリアンを買ってきて
部屋の中に置いていた。
私が帰ると部屋の中が生ごみ?
もしくは、肥しのような臭いが充満している。
臭いの元をたどるとそこにはドリアンがあった。
「何これ~」と奥様に尋ねると
「ドリアンだよ」と真顔で言う。
なんでこんなくさいの買ってきたの?と尋ねると、
「美味しんだも~ん」と返された。
早速怖い物見たさではなく食べたさで、
試食をすることになった。
皮をむいた瞬間強烈な臭いが放たれた。
中には4つの果肉が入っている。
その一つを恐る恐る食べてみた。
ほんのり甘くクリーミーな味わい、
あの匂いから想像できないやさしい味。
実に美味しい、
が、臭いも一緒に食べている感じがする。
余談だが、
アユタヤのリゾートホテルに宿泊したときに、
アユタヤ観光のため自転車をレンタルしようと思い
スタッフに料金を聞いてほしいと奥様に頼んだ。
しかし、スタッフが不在だった。
カウンターの下の張り紙に、
1000バーツと書かれていたので、
奥様はレンタサイクルの料金だと思い、
私に「1000バーツだよ」と教えてくれた。
しかし、どう考えても
自転車に1000バーツは高すぎると思い、
今度は私と一緒にフロントへ訪ねた。
よく見ると、
カウンターの下の張り紙に
【NO DURIANS】と書いている。
二人で大笑いした記憶がある。